元気

先日の3連休に友人の七回忌に行ってきた。身長は高く躯体もがっしりしていたし、会社のスキー部所属でそれなりに運動もしていた。ただ、タバコが大好きで一日2箱ほどを死ぬ間際まで手放さなかったそうだ。癌の末期まで手放さない根性は見上げたものだが、45歳は少し早すぎだ。せめて三人の子供が全員独立するくらいまで元気でいて欲しかった。

▼その22日の夜は友人五人と湯田中温泉に宿泊した。一風呂浴びた後、湯上りのビールはたまらなくうまい。宴会までの時間を待ちきれずスイッチが入り、酒量は急ピッチで上がってゆく。こうゆう時が一番楽しい。くだらないことを心置きなく話せるのは、幼馴染ならではだ。

▼そうとう酔いも回りふとんの上でうとうとしていると、五人の携帯電話の緊急地震速報が一斉に雄叫びを上げた。目が覚めびっくりするかしないかの内に「ドン」と縦揺れし、もう身構える事しかできない。体が硬直したままじっとしていると揺れは治まった。中越地震の衝撃と何百回の余震を経験しているので、大体の震度と被害状況は想像できた。

▼翌朝従業員に聞けば、旅館の建物自体被害は無いが、すでにキャンセルが二件と問合せの電話が二件入っているとのこと。風評被害もいいところだが、せっかくの旅行に来客は用心を重ねるということなのだろう。御嶽山の噴火といい、白馬村の地震といい、長野県の観光地は踏んだり蹴ったりである。

仲間の健康は願うばかりだが  「なまずよそのきまぐれと元気の良さはどうか勘弁してくれ」