新潟最大の弱点
妙高池の平にはスキー場や温泉、別荘やペンションが多数ある。ある老夫婦から、もうリタイアしたいから、経営しているペンションをHPで売ってくれないか、と相談をもちかけられた。ことのほか問合せは多く、まもなくペンションの買取り手が決まったとの連絡を受けた。
▼HPを制作する際、ふたつ、これだけは書いてほしいとお願いされたことがある。ひとつは経営戦略として、ペット連れ込み可であったこと。そして、もうひとつが若い層へのアピールとして「北信濃のペンション」と表題につけることであった。
▼ここは新潟県ですが良いのですか、と聞くと「『北信濃』とするほうが雰囲気いいでしょ」と返された。売りたいがための方便だ。気持ちはわかるが、買う方は大きな出費をするわけで、逆に印象を悪くしないか。また、越後が下にみられているようで、ずいぶんがっかりした。
▼新潟県の元知事で平山征夫というひとは、観光と経済的実力をもって「東京ドームで物産展を開けるのは北海道と新潟県だけ」と表現していた。雰囲気はお金では買えない。ポテンシャルの高い新潟の最大弱点が「おしゃれ感のなさ」なのである。