七夕の日-短冊に書く願いごと


七夕はいつも梅雨時で、天の川をみた記憶がほとんどない。願い事がかなうと教えられはしたが、たぶん小学校いらい、短冊にお願いを書いたということがなかった。

 

▼最初の病院の医師は言った「あなたの場合、血栓ができ、脳に詰まり、脳梗塞になる確率が1.6%です。薬を飲むと確率は半分の0.8%になります。70%の方は薬を飲む選択をします。病気自体を治すのではなく、心臓に血栓ができないように一生薬を飲み続けます。この病気は治りません。」

 

続いて大音響の空耳が聞こえた。
『あなたの病気を治す気はさらさらありません。』

 

▼少しでも動けばすぐに「はあはあ」と息切れがする。趣味の山を登ることができず、酒を飲むこともできない。仕事をするにも気持ちがまったく入らない。この不快感から解放される日が永遠に来ないという。いたたまれずに、セカンドオピニオンならぬ、フォースオピニオンまで受け、幸運にも名医に出会うことができた。

 

▼ことしの七夕は病院のベッドで迎える、退院の日である。入院してから5日目、心臓を手術してから4日目の朝である。回復は順調といっていいだろう。あの気力を100%死滅させる胸の不快感からは解放された。短冊に「再発なく、しっかりと治りますように」と何十年かぶりに書きたくなった。