後始末の実践


来年度の試験会場売り上げ見通しを聞くため、御茶ノ水にあるP社を訪ねた。JR駅前すぐのビルにある。過去5年間の実績をグラフにし、自分なリの予想をたてていた。概ね良好な見通しだが、その翌年の落ち込みがひどくなる。担当者Nもほぼ同じ見通しであった。収穫だったのは、新試験の導入が、決定段階にはいったとのこと。大学入試の英語試験が、将来的にはすべて民間試験になるとのことであった。向こう2年半くらいのざっくりとした数字をつかむことができ、収穫の多いヒアリングとなった。

 

2014年4月当時、消費税8%の導入により、試験会場の売上はどん底を記録した。それまでが特需のような状態であったので、その落差にショックは相当なものであった。試験数の激減のほか、事務所の移転、収益の柱であった求職者支援訓練からの撤退が同時に重なった。先を見通せず、反省だけが残った。

 

やむなく、太田会場と上越会場を閉じる決断をした。P社への迷惑は最小限に抑えたいと思い、引き継いでくれる企業を探し、運営ノウハウを伝え、機材もそっくり引き渡した。何度か現地に足を運び、打合せをして順調な開設に協力した。

 

最新の統計では、有効求人倍率が1.56倍と高水準、失業率2.7%は24年ぶり低水準とある。景気が上向くと、職を求めるひとは減り、求職者支援訓練は募集しても集まらない。P社によると以前の我社のように試験会場を閉じたいといってくる会社が多いと聞いた。だが「閉じたい」と契約打切りを告げるだけで、その後の引き継ぎをしてくれる会社は皆無とのことであった。担当者の苦労は察して余りある。

 

「こんどいい案件があったら、社長に声かけます。」と言われ、P社を後にした。