フェイクニュースの真打が地上げ屋に転職した日

以前、アパート暮らしをしていると、新聞の勧誘がやってきた。タオルだか洗剤だかをサービスするので、新聞を取らないかというのである。しかたなく契約すると、横着な主人の部屋は、三月も経てば部屋の中が新聞紙とそのちらしで山積みになってしまった。

 

▼昨日は、会社でほぼひと月ごとに行っている不要紙処分の日。普段出てくる段ボールやコピー用紙、我が家で親父が購読している新聞紙などを、引き取り業者に持ち込む。半日時間を費やすが、それでも処分費は無料なのでずいぶんと助かっている。

 

▼インターネットからの情報に頼る人が激増した。いつ、どこと契約しても解約しても自由自在だ。押売りもなければ、めんどうな処分もない。リアルタイムな情報と、翌日の朝しか発信しない情報では、どちらが「ニュース」なのか行事軍配は言うに及ばず。「新聞は翌日になると新聞紙になる」と言われたが、今は印刷した瞬間に「新聞紙」となる。

 

▼ついにその日が来た。2017年3月期、朝日新聞の営業利益が大幅減になったという。昨年度比、120億円から70億円になり、本業といわれるメディアの構成は58%から22%に落ちた。反面、不動産部門は71%だ。その実態はすでに「(株)朝日新聞不動産」である。