「ボコボコ」がいいんです。

手作りワインと市販ワインの違いはいくつかありますが、決定的な相違は下記のとおりです。
1.酸化防止剤(亜硫酸塩)が入っていない
2.イースト菌(発酵酵母)が生きている

市販ワインを製造するときは発酵前に酸化防止剤をいれます。傷みを防ぎ品質をたもつには致し方ありませんが、手作りワインにはもちろん入っていません。したがって、ビンのコルクを抜いた後は変質する前にすばやく飲むようにしています。だいたい二日くらいで一本が目安です。飲んでいる感想としては二日目のほうが味がまろやかになりおいしく感じられます。「入いってりゃいい」ってもんじゃないようです。

市販ワインでは徹底的な温度管理と品質管理をしています。製品として均一性を確保するためです。アルコール度数は低すぎてもいけませんが、発酵しすぎてオーバーしてもいけません。そのため火入れという処理をします。これはワインのイースト菌(発酵酵母菌)を熱によって死滅させ、これ以上の発酵を防ぐためです。あるいはマイクロフィルターを使用して徹底的に澱と酵母を取り除きます。したがって、市販されているワインに加糖(グラニュー糖などを加えること)しても、それ以上の度数になることはありません。
片や手作りワインはどうかと言うと、ガス抜きのエアーロック(空気に触れさせず二酸化炭素を抜く簡単な装置)の「ボコボコ」(←発酵過程の音)が収まると「オ、そろそろいい感じかな?」といって味見をし「ちびっと炭酸ぴりぴりくるけど飲んじゃお」とヌーボーをいただくわけです。この「ぴりぴり感」がフレッシュさを演出してくれ、市販品にない味わいとなります。

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CP: 絞ったワインは1ガロンビンに移します。
上についているのは「エアーロック」です。まだ発酵途中なので、過度な酸化を防ぐためです。糖がアルコールに変化するとき二酸化炭素をだしますから、空気に触れないように外部に排出してくれます。
ワインになる課程で「ボコボコ」という音を毎日楽しむことができます。
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CP: エアーロックです。
炭酸ガスが水を押し上げている様子です。
発酵が十分でないまま搾汁すると、激しく炭酸ガスをはき出します。
また、イースト菌には整腸作用があります。飲み始めのころはすこし下痢気味かなと思うこともありましたが、消化を助け内臓機能の向上にいいことは飲んでみるとすぐにわかります。
お肌の美容と健康にいいことも間違いありません。したがって女性におすすめです。(←ここはあまり説得力がありませんが、飲み始める前のファンデーションが悪かったとご理解ください)
おつまみについては次回に。