負の歴史を、映画の中から全部取り除くなど不可能だ。
連休中日。映画「オリエント急行殺人事件」を夫婦で観た。『密室の列車で起こる不可解な殺人事件→たまたま居合わせた探偵ポアロ→推理に推理を重ねる途中展開→意外や意外な犯人→唸らせる名台詞→The End。』のストーリーは健在だった。わかっていてもおもしろい。
最近芸能人が顔の色を黒くし、エディ・マーフィのものまねをしたとのことで、なにやらネット上で盛り上がりがあった。また、差別主義はいかんと言うので、アメリカの映画館では「風と共に去りぬ」は上映禁止になっているとも聞いた。
そこで、根っから素直な私の性格から、Amazonビデオで「風と共に去りぬ」を観てみた。4時間ぶっ通しはきつかった。何が問題かとよく観てみると、たぶん、綿花畑で働く労働者や家のメイドなどが黒人であることが、黒人差別を肯定していると言われているのかなあと。
負の歴史を、映画の中から全部取り除くなど不可能だ。日本映画で赤線地帯や売春を題材にしたものなど、星の数である。それが負の昔ばなしであっても、映画の中で、何を訴えているかが問わているだけである。ストーリーに魅力があるからこそ、支持されているということが大事なことだと思う。